裁判事件を受任した場合、期日終了後に依頼者へ送付する「期日報告書」は、事件の進行状況を共有するための重要な資料です。ただし、書き方自体はそれほど難しいものではありません。基本的には、次の事項を順に整理して記載すれば足ります。
まず、「事件の表示」です。どの事件についての報告なのかを明確にします。次に「期日の表示」として、いつの期日についての報告なのかを記載します。さらに、「提出書面」として、当方および相手方が何を提出したのかを整理します。その後に「期日の概要」を書き、「次回期日までの準備事項」、そして「次回期日」を記載します。
このうち、書き方に裁量があるのは「期日の概要」の部分です。期日の概要の書き方は、大きく分けて二つの方法があります。
一つは、裁判期日における裁判所や相手方とのやり取りを、一問一答の形で再現する方法です。この形式であれば、当該期日に何が起きたのかを臨場感をもって再現することができます。依頼者に期日の様子を具体的に伝えるという点では、この方法が有効です。
もう一つは、当事者双方の主張や裁判所の指示の要旨を整理してまとめる方法です。この書き方であれば、期日のやり取りの趣旨を一目で把握することができます。後日、事件記録として期日の内容を確認することを重視する場合には、こちらの方法が適しています。
もっとも、どちらの書き方が絶対に正しいというわけではありません。期日報告書はあくまで実務上の記録ですので、依頼者への説明を重視するのか、記録としての整理を重視するのかによって書き分ければ十分です。状況に応じて両者を使い分けることが、実務上は最も合理的といえるでしょう。
次回
- 第3回:期日報告書の弁護士実務での位置づけ
- 第4回:期日報告書のテンプレ例
- 第5回:期日報告書のよくあるミス