期日報告書の弁護士実務での位置づけ

これまで述べてきた通り、期日報告書には大きく二つの役割があります。

すなわち、依頼者に対する報告文書としての機能と、弁護士自身の備忘録としての機能です。期日報告書は単なる形式的な報告書ではなく、事件処理の流れを整理し、次の対応につなげるための実務上重要なツールといえます。

弁護士実務において期日報告書は、概ね次のような場面で活用されます。

第一に、期日終了後に作成し、その日のやり取りや論点を自分の頭の中で整理するために用います。

第二に、完成した期日報告書を依頼者へ送付し、期日の内容や今後のスケジュールや見通しを共有します。

第三に、期日報告書を事件ファイルに綴じておくことで、後から事件の経過を確認できるようにします。

第四に、期日報告書は次の準備の起点にもなります。期日報告書を見返しながら準備書面の起案や次回期日に向けた準備事項に着手します。

第五に、次回期日前には期日報告書を再確認し、対応漏れがないかをチェックします。

第六に、事件の進行に応じて過去の期日報告書を見返し、これまでの進捗や主張の流れを整理する際にも役立ちます。 このように、期日報告書は事件処理の各段階で参照されることを前提として作成しておくことが望ましいといえます。ただし、基本はあくまで「依頼者への報告文書」です。また、稀に証拠や資料として裁判所や第三者に示すこともあります。そのため、準備書面の起案アイデアや内部的な秘密事項など、あまりにも期日の客観的内容から逸脱した事項まで本文に書き込むのは適切ではありません。そうした内容は付箋などで補足する形で管理するとよいでしょう。

なお、スマート期日報告書では付箋メモ機能も搭載しています。付箋メモ機能で記入したメモは弁護士・アシスタント間でのみ閲覧でき、クライアントには閲覧することができませんので、依頼者の目を気にせず、弁護士間での忌憚のないアイデア・情報共有にご利用頂けます。

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